椅子を背負って

椅子を背負って、荒く舗装された坂道を降りていた。

殺風景な場所から、松の生えた、ちょっとした憩いの場所に差し掛かった所で自転車に乗り換えようとする。

椅子をどうしようか。後ろの荷台に括り付けるしかないだろう。

色々準備するのでニイカを何とかしなくてはならない。そこで、一旦ニイカを荷台に括り付けて、それから自転車の荷台より大きい椅子をどう付けたら良いか思案していた。背凭れをロープで縛ればいいと思い、ニイカを外そうとすると、ニイカがすぱっと外れ、地面で変に藻掻いている。よく見ると、顔の半分から左手にかけて奇麗に切り離されてしまって、荷台の方に左手と顔の半分が残っている。

慌ててつなぎ合わせる。今ならまだ生きている、間に合うだろう。ただ、繋ぎ目が擦れて顔が変になっている。注意深くずらし、ぎゅっと鼻を握り接着を待っている。

別の夢

広い中庭から倉庫の入り口のような所を入って行く。雨が降っていて、雨だれが激しく落ちて来る。

皆で新校舎の教室に入り、授業の始りを待っている。

私は待っている間用を思い出し、教室を抜け出る。

階段を降りて、また戻ろうとすると、構造のややこしい新校舎は、別のクラスの教室しか見つからない。別のクラスではもう授業が始まっている。あの教室の裏にいるはずなのに、入り口が分からない。

一旦外に出てみた。もう一度中庭の倉庫のように見える入り口から入る。さっきも間違えそうになった入り口ではない、別の場所から入る。

もう授業が始まっていて、私はせっかく皆と遅れずに来ていたのに、結局一人でさまよっている。

もう一つ別の夢

マキナに会った。彼女は歳をとり、すっかり中年になっていて、マキナである事に気付かなかった程だ。全く別人になってしまったマキナ。それはカナエサンにも似ていた。

01/05/99

椅子を背負って